バンディグローブがセント・マロで再会

Vendee Globe reunions in St.Malo


English Original

セント・マロ(フランスの港町)でバンディグローブのメンバーが再会

2018年11月5日

 

グアドループ(カリブ海のフランス領の島)を目的地とする第40回記念のRoute du Rhum レースのスタート前、セント・マロ(スタートする港町)は、期間中に150万人を超える訪問客を歓迎しました。そして、美しい海賊の町の中と同じように、レースの浮桟橋の上や、メディアセンターやVIPエリアでも、外洋レースの知る人ぞ知る本物を見ることができました。彼らの中には、多くの過去、現在そして将来のバンディグローブのスキッパー達がいました。

 

助けてくれた人との再会

 

今、Kito de Pavantは彼の「Made in Midi号」で、クラス40でのトップシードの中にいます。

彼は前回のバンデグローブ2016で、クジラと衝突し、そのため、キールが故障して、南洋諸島めぐりの補給船、Marion Dufresne号に南氷洋で救助され、彼の最初の大海原でのレースが終わってしまいました。その時のつらく我慢を強いられたいう記憶はいつもよみがえります。Montpelier近くのLa Grande Motte出身のこのスキッパーは永遠にそのことを覚えています。

全くの幸運で、Marion Dufresne号がわずか60マイルかそこらの近くにいました。

有名人であるPavantはこの助けてくれた補給船の船長、Thierry Dudouit をセント・マロで歓迎し、ゆっくりと昼食をとりました。そして、彼のClass40に案内しました。船長は回想しました:

「最も印象的だったのは、あの時、Kitoが落ち着いていたことです。私達はその地点に夕暮れ時に到着しました。そして、私は暗くなっての彼の救出は非常に困難だと感じました。KitoとVHF無線で会話を行い、彼はすぐに私に、なんの問題もなく一晩持ちこたえられることを保証しました。」

 

苦笑いをしながら、Kitoは彼の立場を説明しました、「その時できることはそれだけでした。実際には、私は掴んだチャンスが私の艇から去っていくのを本当に腹立たしく思っていました。Marion Dufresne号の船上では、不幸な同乗者Pavantに、船で最上の船室を与えました。 それは南洋諸島の長官の部屋でした。彼が艇を失ってしまった後に複数の島を巡る旅をしたのは、少しの安らぎでした。Reunion(インド洋に浮かぶフランス領の島) に戻る前に、Crozet、 Kerguelen、 Amsterdamを巡りました。「私達はKitoを12月6日に救助しました、そして3週間後にReunion島で彼を降ろしました」と、再会したTierry Dudouit船長は言いました。

そして、二人のスキッパーは別れがたいと思いましたが、KitoはClass 40に戻りDudouitはコンテナ船に戻りました。しかし、二人の恐怖にも立ち向かう船乗りのきずなは永遠でした。

 

Rich Wilsonは海の空気を感じています。

 

ベテランのアメリカ人のスキッパーはすでに2回のバンディグローブ・レース出場を成し遂げています。68歳のWilsonは、なんとかセント・マロの港に集まった十代の若者の喧騒を避けて、しかし、同時に彼が購入したクルーザーのレース艇を見るためにフランスにやって来ました。ボストンから来た、かつての数学の教師であるWilsonは彼の2008年2009年のレースと2016年2017年のレースでの多くの友達と出会うチャンスを得ました。

 

「私は常にこれらすべてのセーラー達の暖かさに感動します。私にとって、心を許し、歓迎されている彼らを見ることができるのは本当に特権です。ここは、私達、セーラーが深い、時が蝕たっても忘れることのない、そして、このスポーツで今まで見たことのないレベルの絆を再認識する場所です」。

彼の2回のバンデグローブを通して、Rich Wilsonは本当に世界の生徒たち、その多くがアメリカ人である、およそ百万人の若い希望の星たちに、双方向で規則正しく、教育と情報を届けるプログラムに多くの努力を払いました。

「私の多くの仲間にとって、海は何千キロも離れている、ということを忘れてはなりません。これが、私のバンディグローブのあいだ中、常に若い未来の星たちに対して、教育プログラムを用意するように気を付けてきた理由です。しかし、アメリカ合衆国の故郷の文化はバンディグローブのような人間味のある冒険に対してはおおいに助けになるようなことはありません。アメリカ合衆国では勝負に勝つということに対して、多くの単独航海のレーサー達が、競争は最高の競争プログラムを積み重ねる以外にない、と感じているということが文化として広くいきわたっています。

しかし、マシンがすべてではありません。Armel Le Cleac'h、Alex Thomson、そして、Michel Desjoyeauxなどと競争するには、巨大な予算が必要です。私は今もって、Alan Roura のアプローチが正しいアプローチだと思っています。彼は古い艇で参加し、彼の優秀性を見せつけ、そして、今、2回目の参加を築き上げています。しかし、誰も知りません。

 アメリカ人のエントリーは、今、このClass40レースを戦っているアメリカ人セーラー達の中からおそらく出てくるでしょう。

 

白石康次郎、セント・マロに

 

産業用機械製造会社が支援する、日本人ソロセーラー、白石康次郎は、彼が発表したニュースによると、VPLPの新デザインCharal号のモジュールを使ったIMOCAフォイル艇を新造します。そのため、彼はフランスの、大変に大きな海洋レース(バンディグローブ)の前に、重要な関係者たちをセント・マロに連れてくるに勝るういい歓迎はないと、新スポンサーにスタートの雰囲気を味合わせました。